玉押し調整の憂鬱
正月休みも最後の1月3日、暇に飽かせてR500のハブメンテナンスに挑戦してみました。
何を隠そう、これまで自分でハブを分解したことがなかったのです。
先ず、13mmの薄型スパナで玉押しを固定しておいて、17mmのスパナでロックナットを外そうとしたのですが、アホみたいな力で締まっていて、ビクともしません。
反対側のロックナットで再チャレンジしたら、ようやく緩めることができました。
今回、13mmの薄型スパナは百均ショップで買ってきたものを使用したのですが、百均ショップの工具はサイズが小さくて力が入れづらいですね。
さて、ロックナットを外したらスペーサーを抜き、玉押しを外します。
これでハブ軸がスポッと抜けるので、球が顔を出します。
ん?想像していた状態と違い球がよく見えないんですが・・・
実は、Webでよく見る写真はシールを外した状態だったのですね。
しかし、シールの存在を知らなかったおじさんはこの状態で苦労して球を取り出しました。
ピンセットが無かったらちょっと手こずったでしょう。
片側10個の球が入っていました。
シールを外せばこんな感じです。
これを先に外しておけば、球を取り出すのも簡単だったのですね。
前回、ショップでオーバーホールしてもらってから約2年経ちますが、灰色っぽいグリスがまだしっかり残っていました。
反対側も同様に球とシールを外せば分解完了です。
球、玉受け、軸、シールをパーツクリーナーで綺麗にします。
う~ん、筋はついているものの傷は無いと思うのですが・・・
このまま組み立てましょう。
カップ部分にグリスを塗りたくり球を戻します。
買ったときには「一生使い切れないだろうな」と思ったデュラエースグリスですが、自分でハブメンテすれば、結構使うかもしれないですね。
グリスを塗ったシールで蓋をします。
玉押しにもグリスを塗り、軸を通して反対側の玉押しを仮締めします。
さあ、ここからが「締めすぎればゴリゴリと廻らず、緩すぎれば最悪壊れるかもしれない」と脅されている問題の玉押し調整です。
試行錯誤して分かったことは、玉押しを止まるまで指で締めるとガタつきは全く無くなるのですが、ホイールを廻すとゴリゴリと言う程ではないけれどざらつきが感じられ、そこからほんの少しだけ(ナットを回転する角度にして10°位?)玉押しを緩めると、ホイールは滑るように廻るようになるのですが、玉押しを緩めた分だけ(目視で0.2~0.3mm位?)ガタが出ます。
試しに、このガタは出るけど滑るように廻る状態で組み立ててみました。
この状態だとホイールは無茶苦茶廻ります。
具体的にはバルブ位置を真下にして手を離すだけで、ホイールが勝手にバランスがとれる位置までスィ~と廻ります。
使ったことがありませんが、高級なホイールだとこんな感じで廻るのですかねぇ。
しかし、いくら廻りが良くてもガタがあったらダメでしょう。
ガタがある状態で軸に負荷がかかったら、一発でコーン等に傷がつきそうです。
シマノのディーラーマニュアルにも、「.玉押しをガタがなくなるまでハブ軸に締付けます」とあるではありませんか。
というわけで、玉押しを指で軽く回して、止まった位置で締め付けることとします。
ホイールを廻すと少しだけざらつく感じはしますが、ぎりぎりガタは出ていません。
結局、苦労してハブメンテしたけど、ホイールが勝手に廻る程には滑らかなセッティングはできませんでした。